食品メーカーで新しいレトルト食品の海外展開を担当したとき、韓国での発表日を日本と同じスケジュールに合わせようとして、ずいぶん苦労した記憶があります。日本側の準備が終わってから慌てて韓国向けの資料を作り始めたため、内容を現地向けに整える時間がほとんど残っていませんでした。
とりあえず日本語の資料を急いで訳したものを関係者に送ってみたのですが、返ってきた反応は薄く、掲載してもらえたメディアもわずかでした。後から知ったのですが、韓国では商品の背景やストーリーを丁寧に説明することが重視される傾向があり、スペックだけを並べた資料では魅力が伝わりにくいのだそうです。
次の商品発表では、その反省を生かして早めに動くことにしました。企画段階から現地の食文化に合わせた切り口を考え、
韓国プレスリリース配信のやり方についても改めて調べ直しました。配信のタイミングや文章の構成が日本とは違うことを知り、一つひとつ手直ししながら準備を進めていったのを覚えています。
結果として、以前よりも多くのメディアに取り上げてもらうことができました。準備にかけた時間の分だけ、反応も変わってくるのだと実感した経験です。今でも新しい市場に挑むたびに、あのときの慌ただしさを思い出しています。