ゆとり世代の普通の日記
私が29歳、妻が30歳の時に離婚しました。結婚生活2年弱でしたから、スピード離婚と言っていいでしょう。離婚の原因は妻の浮気でした。
結婚して、1年半ほど経ったとき、私は妻の不倫を「ほぼ目撃」してしまいました。いきさつをお話ししましょう。
当時、私は会社勤めの営業マン。大変出張の多い仕事だったのですが、ある日、1泊の出張で行く仕事が入りました。妻にその旨を告げて、朝、家を出ました。
そして、その日の予定をこなし、定宿にしているホテルへ。すると、翌日に会う約束をしていたお得意さんの担当者から「明日の約束をキャンセルしたい」という連絡が入りました。どうしても外すことのできない急な要件が入ったとのこと。お得意さんにそういわれてしまえば、従わざるをえません。私は予定を早めて、翌日、朝一番で帰路についたのです。
ここがキーポイントなのですが、その日は土曜日。平日ならば会社へ戻って仕事をするところですが、会社はお休みなので、会社へは寄らずに自宅に直帰しました。そして、そのことは、事前に妻には伝えていませんでした。「黙って帰宅して、驚かせてやろう」と考えたのです。
そして、自宅へ。当時、賃貸マンション住まいでしたが、私がマンションの見えるところまでくると、アパートから妻が男を一緒に出てくるのが見えました。その男は、なんと私の友人でした。「親友」と呼べる関係で、結婚式にも招きましたし、彼夫婦と私たち夫婦でいっしょに会食したこともあります。
その友人が私の留守中、私には何の連絡もなく家に来て、妻といっしょに出てきたとは! しかも、時刻は午前10時、そんな時間にアポなしで家に来るような友人ではありません。だいたい、友人の住まいは私のところから、1時間以上かかるのです。
それにしても、二人はやけに楽しそうです。友人が妻のお尻を触りました。妻はそれを拒みませんでした。
ショックを受けた私は、近くの大きな公園で時間をつぶし、1時間後に帰宅しました。
妻と友人が不倫関係にあることは一目瞭然です。けれど、その時は私は黙っていました。妻を追及するのが怖かったのです。その後、妻からも親友からも、その時のことの話が出ませんでしたから、間違いなく浮気をしていたのでしょう。
そして、数か月後。妻と大喧嘩をしました。ケンカの理由は離婚とは関係ないので触れません。
その時、激高した私は、「あの日の目撃談」を初めて妻にしたのです。すると、妻はあっさり、親友との浮気を認めました。そして、「それが何なの? あなただって、外で適当に遊んでるんでしょ」と開き直ったのです。
「外で遊んでる」なんて、私にはまったく身に覚えがありません。妻の保身のための濡れ衣です。
その翌日、私は妻に離婚話を切り出しました。誰にも相談することなく、一晩考えて、自分一人で決断しました。
前日、不倫を認めた段階で、妻にもその覚悟はあったのでしょう。このときもあっさり、了承しました。子供はいませんでしたから、親権や養育費などの問題は発生しません。また、私は慰謝料を要求するつもりはまったくなかったので、離婚の財産分与など格別な手続きもありませんでした。ただ、離婚届を提出しただけです。
離婚した直後は「決断が早すぎたかな」とも思いました。けれど、その3年後に再婚し、今度は円満な家庭を築くことができたのですから、決して早すぎない、正しい判断だったと思っています。
ちなみに、当たり前ですが、親友との縁も離婚と同時に切りました。