数年前、友人から小さな介護事業所の経営相談を受けたことが、私の転機でした。私は税理士として、主に中小企業の税務や財務をサポートしてきましたが、介護業界は未知の領域でした。友人が運営するデイサービスが資金繰りに苦しんでいるという話を聞き、興味本位で話を聞いてみることに。
介護の世界は、人の命や生活に直結する仕事であり、事業の裏側には多くの課題があることを知りました。
最初は、介護保険の報酬体系や補助金の仕組みに戸惑いました。税理士として企業の決算書には慣れていましたが、介護事業特有の制度や規制は新鮮で複雑でした。友人の事業所を訪れ、収支状況を分析するところから始めました。
税理士として、事業者が安心して運営に専念できる基盤を整えることが、利用者やその家族の笑顔につながるのです。今では、介護事業所からの相談が増え、私の仕事の中心になりつつあります。
介護業界に関わることで、税理士としての仕事に、人の温かさや社会への貢献という新しい価値を見出しました。